よくある質問…アドバイスとヒント

回答につきましては、一般的、画一的な内容となっております。個別の案件につきましては専門職である士業の方々に直接ご相談下さい。

 

◎終活問題とは?

 悩み多き高齢者の皆様は成年後見制度利用と同時に考えておくことが沢山あり

 ます。

 相続、遺言、終の棲家、公的年金、家財整理、遺産整理、葬儀、供養・・・考

 えると面倒になってきます。親族がいれば全てお任せする方法もあります。し

 かし、相続問題にしても配偶者亡き後、自宅と僅かな貯金を法定相続した場合

 でもトラブルが発生する場合があります。相続人が亡き配偶者の兄弟しかいな

 い場合、自宅を処分しなければ兄弟へへ相続分を渡すことができないこともあ

 ります。遺言さえしておけば遺留分のない兄弟は遺産相続できません。成年後

 見制度は判断能力不十分な人を支援する人権擁護の目的もあります。親族がい

 ない又は親族から支援を受けられない場合には、種々問題はあるにしても財産

 管理と身体保護に関しては裁判所が関与する唯一の制度です。

 そのため、終の棲家など終活問題を先送りしないで成年後見制度と他

 の制度を組み合わせて活用してはいかがでしょうか。
     

 

◎遺言のトラブルとは?

 財産の多少にかかわらず子供が数人相続する場合、住宅ローン借り入れの際に

 親から頭金を受領していた場合又は寄与分を請求する人がいる場合などです。

 

◎後見制度支援信託制度・後見制度支援預貯金制度とは

 成年後見制度において類型「後見」に該当し一定額以上の財産ある場合には裁

 判所の判断で利用を検討する場合があります。

 

◎家族信託とは? 

 成年後見制度を補完又は代替するために活用しています。柔軟で活用しやすい

 反面デメリットもあります。比較的財産が多い方が活用しています。

 

◎老後の住まいとは?

 在宅・高齢者施設・公的老人ホーム・有料老人ホーム・医療施設・介護医療

 院・緩和ケア病棟等

*短期間であっても高齢者にとっては大切な生活空間です。そのため、住まい

 の定義を広くしました。

 

◎看取りの場所は?

 自宅を希望している人70%→現実では80%の人が施設(医療施設・介護施

 設)を最期場所としていると言われています。

 入所又は入院する場合には介護施設、医療施設へ直接ご確認ください。

 

◎看取りを受け入れる介護施設は?

 特別養護老人ホーム、ホスピスなど、介護施設によっては対応できない場合も

 ある。ただし、地域に在宅療養支援診療所などが開設しているか確認する必要

 があります。

 

◎看取りを受け入れる医療施設は?

 緩和ケア病棟、介護医療院など

 

◎自宅で看取りできる要件とは?

 部屋の広さ 家族がいること(制度上は家族がいなくてもよいが現実は厳し

 い)地域包括システムとして在宅療養の体制が整備されていること。在宅療養

 支援診療所など診療・看護・調剤薬局・歯科医院がありケアマネジャーなど介

 護関係要員と連携していること

 いざという時に在宅療養支援病院があること

 

◎介護医療院(介護療養型医療施設)とは?

 介護保険法を根拠に長期的な医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者を対象とす

 る、医療機能と生活機能を兼ね備えた施設(介護療養型医療施設→介護医療院

 へ移行)

 

住まいの選び方( は公的施設)とは?

 ☆要介護度高い順に

  ホスピス(終末期等の苦痛緩和を目的とした施設)

  緩和ケア病棟(主としてがんの積極的治療が困難になった時、在宅療養への

  移行を支援、短期間)

  特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)・・・要介護3以上

  介護老人保健施設 ・・・要介護1以上

  介護医療院(介護療養型医療施設)・・・要介護1以上

  グループホーム・・・認知症高齢者

  介護付き有料老人ホーム・・・要介護1以上

  サービス付き高齢者住宅(バリアフリー構造の建物で安否確認と生活相談の

  サービスが提供される)・・・自立

 住宅型有料老人ホーム・・・自立

 ケアハウス(家庭での生活が困難な60歳以上の高齢者が低料金で食事

 洗濯などの介護サービスを受けられる施設・軽費老人ホームの一種)・・

 自立

*義務化されていないので個別の施設へ確認をすること

   

 ☆利用料が高い順に(特別養護老人ホームは所得によって利用料金が決まる)

  介護保険サービスが受けられる施設については、要支援・要介護の状態に

  よって、利用料が変わります。また、医療保険制度では所得によって利用料
 (自己負担分)が変わります。

 

  介護付き有料老人ホーム・・・月額15万~35万

  緩和ケア病棟・・・月額28万円(1割負担・4人部屋)

  サービス付き高齢者住宅・・・月額10万~30万

  ホスピス・・・・・・・・・月額20万円

 グループホーム・・・月額15万~35万

 特別養護老人ホーム・・・月額10万円前後

 ケアハウス・・・月額15万円前後

     公介護医療院・月額9万~15万(部屋のタイプ・要介護度による)

 *目安ですから要介護の状況、医療費の負担割合、部屋代等によっては料金も

         相違します。

    *公的施設でない場合は名称、対応能力など自由度が高いので利用する場合に

         は個々の施設へお問い合わせください。

    *公的施設であっても対応能力によってできること、できないことがあります

        ので利用するにあたっては個々の施設へお問い合わせください。

 

◎かかりつけ医がいない場合、認知症本人が受診を拒否する場合には?

     地域に設置された「認知症初期集中支援チーム」に相談をする。